旅猫リポート


『旅猫リポート』(たびねこリポート)は、有川浩による長編小説。第4回ブクログ大賞(小説部門)受賞。本作を原作とした演劇、ラジオドラマ、映画、朗読劇も製作されている。

あらすじ
人語を理解できる猫ナナが、ある出来事から主人公である宮脇悟と共に暮らすようになって、5年が経った。しかしサトルはどうしようもない事情により、ナナを手放さざるを得なくなる。信頼出来る引き取り手として名乗り出てくれたのは、小学、中学、高校、各時代の友人達。2人は銀色のワゴンに乗って、友人の元を巡る旅をする事になるのだった。その旅は、サトルの幼少のころから現在までの人生を、時間を追って再確認する旅でもあった。

登場人物

ナナ(声=高畑充希)
主人公。元は野良だったが、交通事故で右足を折って以来、自分を助けてくれたサトルの飼い猫になった。「ナナ」という名は尻尾が「7」の形に曲がっていることから。雑種の雄。以降5年以上サトルの相棒として暮らす。ケージの鍵を爪で開けてしまうなど器用。人語を解する。



サトル(福士蒼汰)
もう一人の主人公。ナナの飼い主。30代の男性。よんどころのない事情でナナを手放さなければならなくなった。かつて猫を飼っていたため猫の扱いに長けている。端的に言えば猫バカ。自らがどのような境遇に置かれても、誰も妬まず、憎まない。優しく純粋な心をもつ好青年。幼少期はひょうきんもので、通っていたプール教室では潜水し水中から飛び出して生徒を驚かしたりとイタズラばかりしていた為、あだ名はカッパであった。



コースケ(山本亮介)
サトルの幼馴染で小学校の同級生。子猫だったハチをサトルとともに拾った。実家の写真館を継いでいる。少々気弱なところがあり、幼少期から父親には頭があがらず、行動力のある悟に振り回される事も多かった。