Asphalt:Legends Unit

ゲームロフトが開発したレースゲームである。略称は『ALU』(A9)。iOS、Android、Windows、macOS、Nintendo One、Xbox Series X/S、PlayStation 4、PlayStatio5向けに配信されている。 アスファルトシリーズ13作目。ナンバリングでは9作目に当たる。 自動車(ゲーム内ではマシンと呼ぶ)を操作し、市街地や自然を舞台にしたコースで行われるレースで順位を競う。 インストール・基本プレイは無料だが、アプリ内課金が存在する。 2014年3月にゲームロフトはGameloft Londonのコミュニティマネージャーの1人と質問会を開いており、その中でアスファルトシリーズの新作に関する質問をしたがコメントしなかった。

マシン

 本作のマシンは前作同様D/C/B/A/Sの5つのクラスに分けられている。マシンは全て設計図として管理され、設計図を集めることで入手(アンロック)できる。ただしマシンを入手しただけでは性能を最大限までアップグレードすることはできず、さらに設計図を集めて性能上限を開放(スターアップ)しなければならない。スターアップの段階数は星の数で表される。設計図にはアンコモン・レア・エピックと3種類のレアリティがある。設計図はレースの報酬として入手するか、ストアで購入することで集めることができる。一部の車種には「鍵」が設定されており、設計図の枚数を問わずこれを入手しないとアンロックされない。鍵はGP(Grand Prix)というイベントで手に入る(なお、鍵が入ったパックがたまに出る)。 また、各マシンにはレースに出走できる回数として燃料というパラメータが設定される。燃料は一定時間待つかトークンを消費することで補給される。 なお、燃料はUnite Pass(旧称:Legend Pass)のティア報酬で増加させることが可能。

アップグレード

最高速度/加速/ハンドリング/ニトロの4項目をアップグレードすることで、マシンの性能を向上させることができる。アップグレードにはクレジットを消費して各項目のステージを上げるものと、各項目ごとにインポートパーツを適用するものがある。インポートパーツには全マシンに使えるアンコモン、クラスごとに使えるレア、車種ごとに使えるエピックがある。 マシンの最大のスターの数、燃料、アップグレードのステージ数をまとめると以下の表のとおり。

アクション

大きく分けて2種類の操作方法が設定されている。

マニュアル

画面のアイコンまたはコントローラを用いて、手動でマシンを操作する(アクセルは自動化可能)。携帯端末・Switchでは旋回操作をジャイロセンサーで行うモードを選択できる。キーボード操作では矢印キーとスペースバーを用いるか、WASDを用いた操作が選べる。スマートフォン端末でもキーボードを接続すればコントローラーとして使用できる。また、スマホでも接続可能なコントローラーを使用すれば使用可能。

Touch Drive

本作から追加された操作方法(自動運転)。ブレーキとニトロのみを手動で行い、旋回やスタントは表示されるアイコンを選択して行う。これまでのレーシングゲームと異なり、何も操作しなくてもマシンは進みゴールに向かう(なお、放置もできる)。

挙動・判定・テクニック

過去作と同様に、アクション性を重視したマシン挙動となっているが、前作『アスファルト8』よりも加速しづらく、コーナーでも減速を伴うなど現実志向に変化した部分もある。

ゲーム内では直進や旋回の他、以下のようなアクションを行える。

ドリフト

ブレーキと旋回の操作を同時に行うことでドリフト走行に移行する。ブレーキ、ニトロ作動または直線での一定時間放置でドリフト状態が終了する。基本的にハンドリング値でドリフト時の減速の仕方が決まるが、「ドリフト補正」によって表記値よりもアンダー・オーバーが出ることがある。また、コーナーからの立ち上がりの際にドリフト状態を解除する場合はニトロを噴射するのではなく、ブレーキをかけてからニトロを噴射した方が減速が少ない。Switch版では自動加速をオフにして、アクセルボタンを離しながらドリフトすると、曲がり具合は落ちるが減速は少ない、通称「オフドリ」というテクニックがあったが、クロスプレイ化によってできなくなった。

ニトロ

ニトロを噴射することで、最高速度や加速力を向上させる。画面上部には「ニトロゲージ」が表示され、コース上のニトロアイコンを獲得するか、ドリフトやスタント等を決めることでゲージが充填される。ニトロアイコンは青色と黄色の二種類があり、黄色がよりニトロを回復する。ニトロは該当操作(アイコンタップやボタンを押す)を1回または2回行うことで噴射される。ニトロの段階による最高速度は基本的に変わらない〈一部例外的にパーフェクトニトロで最高速度が伸びるマシンがある

ニトロの種類

ニトロ(黄色ニトロ)

ニトロボタンを1回タップで発生する。ブースト力は最も弱いが、最も持続する。マフラーからは黄色の炎が出る。最も持続するため、直線で速度維持をするのに有効。

インパクトニトロ(赤ニトロ)

ニトロボタンをニトロゲージの黄色のゾーン2度タップで発生する。ブースト力は強いが、持続時間は短い。マフラーからはオレンジの炎が出る。

パーフェクトニトロ(青ニトロ)

ニトロボタンを1回タップしたのち、ニトロゲージに出現する青いゾーン中でもう一度タップすると発生する。持続時間とブースト力のバランスの取れたニトロで、ノックダウン耐性がショックウェーブの次に高い。マフラーからは青の炎が出る。持続時間、ブースト力のバランスが良く、カーブで減速しない特性から緩いカーブを走る時に使われることが多い。

ニトロショックウェーブ

ニトロゲージが満タンの状態でニトロボタンを1回タップするとできるピンク色のゾーンでもう一度タップすると発生する。ブースト力は非常に強いが、持続時間は全ニトロの中で最も短く、ライバルを最もノックダウンしやすい。車体自体が紫のような光に囲まれる。ブースト力が強いため、カーブからの立ち上がりや、ノックダウンをする時、バレルロールをする時などに使われる。パーフェクトニトロと同様カーブで減速しないが、パーフェクトニトロより曲がりにくい。

360°スピン

ブレーキ操作を2回連続で行うことで、マシンの左右を軸に1回転させる。近接するマシンを攻撃したり、ニトロを少し補充したりすることができる。

ジャンプ

コースに設置されたジャンプ台や高低差がある箇所を走ることでジャンプができる。滞空時間が長いジャンプでは空中で落下している間に加速し、地上での最高速度を上回る速度(空中最高速度)に達する。なおどれだけ長い時間滞空していようとも各マシンごとに設定されている空中速度を超えることはなく、上位車両でも時速600kmが最大である。ただしマルチプレイの場合、空中で他人のマシンに押されて空中最高速を超えるということが稀にある。

フラットスピン

ジャンプする直前に360°スピンを行い、ジャンプ中も回転を続ける挙動。一般にスピンジャンプと呼ばれる。着地するまでは回転を止めることはできない(ただし、地面につく直前でドリフト状態に持ち込み、ある程度ステアリングを切ることで着地後の回転を抑えることができる)。フラットスピンの最中はニトロが補充され、他の車への攻撃力が上昇するが、通常より減速しやすい。

バレルロール

湾曲したジャンプ台に乗ることで、マシンの上下を軸に回転させる。フラットスピン同様、空中にいる間は回転を止めることはできない(ただし、バレルロール中にブレーキをタップすることで回転数を減らすことができる場合がある)。バレルロールの最中はニトロが補充される。

ノックダウン

レースを競う他のマシンに一定の負荷(ニトロ作動状態での接触や壁に押し付けるなど)を与えクラッシュさせる。1台ノックダウンするごとにニトロが補充される。マルチプレイでライバルにノックダウンされた場合は復活時にニトロが満タンになる。なお、一部のレースで登場する警察車両は地上ではニトロショックウェーブ以外のニトロではノックダウンできない。

クラッシュ

壁などへの衝突や、タイヤ以外の面での着地、一部のコースに登場する貨物列車への正面衝突をするとクラッシュ扱いになる(稀にクラッシュ判定にならず車両が飛び跳ねるなど異常な挙動を示すことがある。このような異常挙動のことをまとめてファニーモーメントという)。クラッシュ後は若干後戻りした場所から自動でコースに復帰し、ニトロゲージはクラッシュ前のまま、クラッシュ後の一定時間でマシンの残骸がニトロアイコンを獲得すればゲージは増える。稀に不条理にクラッシュや被ノックダウン判定になったりタッチドライブで自ら壁に突っ込む、主に速いマシンで湾曲していないジャンプ台でバレルロールを試みた判定になり失敗してクラッシュするといったこともあり、特に一度のクラッシュが敗北や時間切れに直結する短いコースやTIME ATTACK、クラッシュ禁止のHUNTEDでは注意が必要となる。また、ジャンプ台が連続している場所に高速で突っ込むと、1つ目のジャンプ台で勢いよく飛んだ後2つ目のジャンプ台を通り過ぎてしまい、そこの台の先端にマシンが当たってマシンが下に向いてクラッシュする、という事がある。通称ナニワクラッシュ。

切り返し

ニトロが切れた時に、すぐに最高速度が元に戻る訳ではなく0.5秒ほどかけて少しづつ元に戻る。これを利用して、〈ニトロを使っている時にブレーキを一瞬かける→ニトロが切れる→すぐにまたニトロを使う〉という操作を行うと、速度をほぼ下げずにニトロを長持ちさせることが出来る。特にニトロの値が低い車に有効。また、着地直後からこの操作を行うと減速を遅らせることができるため、タイムを縮めるのに非常に有効なテクニックである。

切り取り

ニトロボトルからニトロを取った際、通常の場合ニトロゲージが4分の1(黄色ボトルからは半分)増えるが、ニトロの使用中にボトルを取ると通常よりも増える量が少なくなる。そこで、ボトルを取る直前にニトロを切り、通常の量のニトロを取る方法。

ニトロパンチ

ドリフト状態でニトロを噴射するテクニック。通常、ドリフト状態でニトロを噴射するとドリフトが解除されるが、〈ドリフト状態→ブレーキを解除し、その間にニトロ噴射→すぐにまたブレーキをかける〉という操作を行うと、ドリフト状態で一瞬だけニトロを噴射できる。ニトロパンチは一部のマシンで使用すると減速を抑えられるが、他のマシンで使用すると減速を招く恐れがある。

スピンドリフト

コーナーの手前で360°スピンをしてからドリフト状態に移行するテクニックで、ニトロパンチに360°スピンを組み合わせたようなテクニック。〈コーナーの手前でブレーキを2回押す→360°スピンをする→スピン時にニトロ噴射→スピンが終了する直前にブレーキをかけてハンドルを切る〉という操作でスピンドリフトになる。スピンドリフトはニトロパンチと同様に一部のマシンで減速を抑えられるが、他のマシンで多用すると減速を招く恐れがある。

壁走り

カーブの外側の壁にマシンを接触させ、その壁に沿ってマシンを走らせるテクニック。カーブでの速度維持がしやすいため、少しの減速がタイムロスに繋がるカーブを走るときや、ドリフトで減速しやすいマシンなどで有効。ただ、壁走りをすると転覆することががある。また、ステアリング操作をせずにこのテクニックを行うと減速が少なく、その間にドリフトを途切れ途切れに行うと減速ぜずニトロを補充できる。基本的に壁走り中はその速度を維持したままのことが多いが、異常に加速するマシンが一部収録されている。

踏み外し

湾曲していないジャンプ台でマシンの片輪を踏み外してバレルロールさせるテクニック。これをすることで通常よりニトロが溜まりやすくなりまた加速しやすくなるが、地面との高低差が低いジャンプ台や、コースの端との距離に余裕がないジャンプ台で行うとクラッシュする恐れがあるため諸刃の剣である。

パーフェクトラン

マシンが壁に一定時間接触しない走りを行うとニトロが少し補充される。ライバルをノックダウンしても、トラフィックカーと障害物を破壊しても、一定時間壁に接触しなければパーフェクトランになる。壁に接触するとパーフェクトランが中断されるが、壁走りなどでは一度接触した直後からパーフェクトランが再開されるため、壁走りをしていてもパーフェクトランの判定になることがある。

トラフィックダウン

コース上に配置されている一般車両や路面電車〈トラフィックカー〉に衝突して破壊すること。ニトロが少し補充されるが、かなりの減速を招く。また、一部コースで登場する貨物列車はトラフィックカーではなく、正面衝突するとクラッシュする。

障害物破壊

コース上の障害物を破壊すること。

ニアミス

コース上のトラフィックカーと近距離ですれ違うことでニトロが少し補充されるテクニック。近距離ですれ違うほど補充されるニトロの量が増える。

ゲーム内通貨

クレジットとトークンとカードパック

クレジットとトークンとカードパック

クレジット

マシンのアップグレードやアイテムの購入で使う。レースの報酬としても入手できる。またストアで、トークンを使って購入することができる。

トークン

設計図の購入、カードパックの購入などで使う。一部イベントの報酬として入手できる。またクレジットと違い、ストアでトークンを購入するには課金が必要である。

カードパック

設計図やインポートパーツ、クレジット、トークンを獲得できるガチャのような物。マルチプレイやイベントの報酬になっており、ストアでトークンを消費して購入することもできる。

インポートパック、インポートパック+

アンコモンパーツ及びレアインポートパーツを獲得できる。購入不可能。

(クラス名)パック、(クラス名)パック+

そのクラスの設計図を獲得できるパック。白と水色の通常パックと、赤と黒のプラスパックがある。内容の差はプラスパックだとレアやエピックの設計図がさらに入る、同時に入っているクレジット(低価格でハズレと考えてよい)の確率が下がる。例外的にエピックしかないSクラスパックは内容は変わらず、確率だけが変わる。購入不能。

ガレージレベルパック

ガレージレベルに基づいて内容の変わるパック。5個でレアもしくはエピック設計図が確定。4時間ごとに無料で1個獲得可能。また、制限はあるが約30秒程度の広告を見て1個獲得することもできる。

イベント

本作では毎日一部の内容が変わる「デイリーイベント」、およそ1か月間にわたって特定のマシンの獲得を目指す「スペシャルイベント」が存在する。

デイリーイベント

デイリーイベントには毎日およそ10個ほどのイベントがある(ただし、ガレージレベルやその時開催されているスペシャルイベントによって個数は変わる)。ここではイベントの更新のタイミングは日本時間を基準にして考える。イベントに参加するには「チケット」が必要であり、チケットは10分につき1枚補充される。チケット1枚を5トークンで入手することもできる。また、広告を視聴することでもチケットを入手することもできる(Switch/Xbox/Steamでは不可)。さらに、レジェンドパスを購入すると特典として1日1回チケット10枚を無料で補充できる。所持数の上限は10枚。なお、iOS、Android、Windows版とSwitch版では必要なチケット数が違うため、ここでは前者に必要なチケット数を述べる。常時開催されているイベントは次の通り。

スペシャルイベント

本作ではデイリーイベントの他に、スペシャルイベントと呼ばれる形式のものが開催される。

THE SHOWROOM

特定のマシンの入手を目指す常設イベント。入手したいマシンのイベントを選択してプレイし、期間内にマシンの入手を目指す。一度イベントを選択するとイベント終了まで変更できない。Car Huntと似ており、繰り返しレースをしてパックから設計図を入手する。パックからイベントマシンではないマシンを入手し、別のステージで使用するイベントや、イベントマシンの試乗が可能なイベントもある。レースの条件数はかなり多いため容易にクリアできないが、イベント終了後も延長は可能[10]。         また、鍵でアンロックするマシンは最大までスターアップしてから別のイベントで鍵を入手する必要がある。