ドイツ語の文法について
Über die deutsche Grammatik

ドイツ語はゲルマン系言語で、一応英語と同じ部類ですが、英語とは全く難易度が異なります。
例えば、英語にはない名詞の性があったり、英語にはない名詞(冠詞)の格変化があったり…
ラテン系言語のフランス語やスペイン語にも名詞の性はありますが、格変化はありません。

ドイツ語のアルファベット

A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T,U,V,W,X,Y,Z,Ä,Ö,Ü,ẞ
a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k,l,m,n,o,p,q,r,s,t,u,v,w,x,y,z,ä,ö,ü,ß
※ß(エスツェット)は語中にしか現れないため、大文字のẞは基本使われない。

ドイツ語の発音の規則!

※ちなみにドイツ語の名詞は全て大文字で書き始めます。
【まずは母音】
《a→ア/アー, i→イ/イー, u→ウ/ウー, e→エ/エー, o→オ/オー
ä→エ/エー, ö→オェ/オェー, ü→ウュ/ウュー》
↑短母音→直後に子音が1つ, 長母音→直後に子音が2つ 
※öとüは片仮名で表せないので、出来るだけ近いものを書いています。
ちなみに母音字の後にhが付くと長母音ということを表します。
例:gehen(行く)→ゲーエン, Uhr(時計)→ウーア
音節末のrは母音化します(「ァ」のような発音)

《ie→イー, ei→アイ, eu/äu→オイ, au→アオ》
例:lieben(愛する)→リーベン, Reis(米)→ライス,
Freund(友達)→フロインド, Frau(女性)→フラオ
例外:Familie(家族)→ファミーリエ

【次は子音】
《音節末や語末にある有声音(b, d, g)は無声音(p, t, k)と発音されます。》
例:Gelb(黄色)→ゲルプ, Wald(森)→ヴァルト, Tag(日)→ターク

《sch→シュ, tsch→チュ, -ig→-イヒ, ch→ハ/ヒ, s→(音節の最初で)ズ/(音節末で)ス》
例:schreiben(書く)→シュライベン, tschüss(またね)→チュス,
dreißig(30)→ドライスィヒ, Deutschland(ドイツ)→ドイチュラント
Nacht(夜)→ナハト, Licht(光)→リヒト, sagen(言う)→ザーゲン

《sp-→シュプ-, st-→シュト-》
例:spät(遅い)→シュペート, Straße(道/通り)→シュトラーセ

《v→フ, w→ヴ》
例:Vater(父)→ファーター, Wasser(水)→ヴァッサー

これで大体全部発音は読めるようになったと思うので次はようやくドイツ語の文法を解説していきます!

名詞の性と格変化

ドイツ語の名詞には3つの性があって、それらは男性名詞と女性名詞と中性名詞です。
> その名詞が主格の(主語に来ている)時、それぞれの性の名詞につく定冠詞(英語でいうthe)は異なり、 男性名詞ならder(デア)、女性名詞ならならdie(ディー)、中性名詞ならdas(ダス)になります。 文法的な性別は、その名詞のそのものの性別によって決まったり、そもそも性別がない 名詞はランダムに性別が決まっています(ある程度これで終わったら〇性名詞だな とかの規則性はあるっちゃある)。そして、この男性名詞、女性名詞、中性名詞 がそれぞれ違う格変化の仕方をします。格変化とは、名詞が、主格(〜が)、属格(〜の)、与格(〜に)、対格(〜を) に変化することです。

格性数 男 女 中 複
主格 der die das die
属格 des der des der
与格 dem der dem den
対格 den die das die
↑このように4つ全てが全然違う格変化をします。不定冠詞(英語のa/an)も全てにおいて格変化します。

名詞の複数形と格変化

ドイツ語の名詞にも英語と同様複数形があり、それも格変化をします。 格変化の仕方はさっきの表に書いているのでそれを見てください。

人称代名詞

(これらは主格の形です。)
私 ich(イッヒ) 私たち wir(ヴィア)
君 du(ドゥー) 君たち ihr(イーア)
彼 er(エア) 彼ら sie(ズィー)
彼女 sie(ズィー) 彼女ら sie(ズィー)
それ es(エス) それら sie(ズィー)
あなた Sie(ズィー) あなたたち Sie(ズィー)
敬称2人称のSieは必ず大文字で書き始めます。