文豪ストレイドッグス

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
概要
実在した文豪と同じ名を持つキャラクターたちが、それぞれの作品にちなんだ「異能力」を使って戦う横浜を舞台にした異能力バトルアクション漫画である。

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
主要登場人物
- 武装探偵社
- 中島敦

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
本作の主人公。孤児院を追い出され餓死寸前のところを太宰に救われ、探偵社に入社した心優しい少年。
異能力は『月下獣』
- 太宰治

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
敦を拾った人物で、飄々とした掴みどころのない自殺嗜癖の美青年。元ポートマフィアの最年少幹部という過去を持つ。
異能力は『人間失格』
- 国木田独歩

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
手帳を携え、予定と理想を何よりも愛する神経質で真面目な探偵社のまとめ役。太宰の相棒。
異能力は『独歩吟客』
- 江戸川乱歩

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
警察からも頼られる、探偵社きっての天才名探偵。自信家で子供っぽい一面もある。
異能力は『超推理』
- 泉鏡花

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
元はポートマフィアの暗殺者だったが、敦に救われ探偵社の一員となった和服の少女。
異能力は『夜叉白雪』
- 福沢諭吉

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
武装探偵社の社長であり、厳格だが部下想いの頼れる人格者。
異能力は『人上人不造』
- ポートマフィア
- 芥川龍之介

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
敦の宿敵。黒い外套を纏った冷酷無比な構成員で、かつての師である太宰に認められることに強い執着を持っている。
異能力は『羅生門』
- 中原中也

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
ポートマフィアの五大幹部の一人。小柄ながら高い戦闘力を持ち、かつて太宰と「双黒」と呼ばれた元相棒。
異能力は『汚れつちまつた悲しみに』
- 森鴎外

出典:アニメ『文豪ストレイドッグス』より
ポートマフィアの首領。元医師で、常に組織のための「最適解」を冷徹に選択する冷徹な男。
異能力は『ヰタ・セクスアリス』
用語
- 異能力
常識では考えられない現象を起こす特殊な力。単に「異能」や「能力」とも呼ばれ、異能力を持つ者は「異能力者」や「異能者」「能力者」と呼ばれる。
国木田曰く「それをどのようにして行うか合理的に説明することはできぬ。ただそのようにしてあると云う他ない。(独歩吟客についていえば)何故手帳のページなのか、何故物理法則を無視して姿を変じるのか。理論的な説明をつけられるものは無い。」と語られている。大抵の場合異能に目覚めた何らかの契機がある。
異能力の効果は戦闘系から非戦闘系、異能生命体と呼ばれる生物を操る物まである。その中でも治癒能力や絶対的真実に基づいて発動する能力は極めて希少で、精神操作系と現実改変系の異能は異端とされ、精神操作系は最も忌み嫌われる。また異能力者の中には、自らの能力をコントロールできずに自滅したり、太宰ら「武装探偵社」のメンバーと関わりを持つ前の敦のように、自分が異能力者であること(若しくは、自身が持つ異能力の詳細)を知らないまま生活している者も少なからず存在する。
詳細は不明だが、血の繋がっている者に異能を譲渡する方法がある。しかし譲渡が不十分、または譲渡前に発動条件を新たに設定すると譲渡された側の人間は以前の所有者のように異能を操ることができない。
異能によって大量の情報が流入した時、脳が整理の為に一時的に意識を落とす事があり、唐突に気絶して倒れる事がある。
- 特異点
「『必ず先制攻撃する異能』を持った二人が戦う」や「『必ず相手を騙す』異能者と『必ず真実を見抜く』異能者が会話する」のような、複数の異能力が互いに干渉した結果、全く別の結果が引き起こされる現象。
同じ未来予知能力を持つ織田作とジイドが戦った際に、未来が重なって見えると言う現象と互いが互いの言葉を先取りし続け時間が無限に伸ばされたような感覚を感じるという現象が起きた。
同じまたは反対の異能でなくとも特異点は発生し、「局所的に時間を操る」能力と「熱球殻を発生させる呪符を描く」能力を組み合わせた異能兵器"殻"はエネルギーの"ゆらぎ"を利用しヨコハマを消滅させるほどの特異点を発生させた。
- 組織・勢力
- 武装探偵社
軍や警察に頼れないような危険な依頼を専門にする探偵集団で、昼と夜の世界を取り仕切る薄暮の武装集団。その知名度は孤児院住まいだった敦が知っているほど。
社長の福沢諭吉をトップとし、調査員・事務員などで構成されており、調査員の多くが異能者である。調査員には代々裏審査である、「入社試験」が課せられており、これを経ないことには本当の社員とは認められない。
十数年前、福沢と乱歩が「天使事件」と呼ばれた事件を解決したことで出会い、 後に乱歩の超推理を生かすために、異能開業許可証を取得し設立された。
現在は「本」を用いた天人五衰の策略により「探偵社の皮を被ったテロ組織で、今までの実績も全て自分達が起こしたことを自分達で解決しているようにみせていた」という偽情報を全国に流され、逮捕された太宰・福沢以外の主要人物は指名手配を受けている。さらに「世界中すべての警察および捜査機関は、探偵社を陥れた真犯人がいる証拠を入手しても本気で検討しない」改変により、警察との協力は困難となっている。
- ポートマフィア
ポート・マフィアとも。
ヨコハマの港を縄張りにするマフィア。傘下の団体企業は数十を超え、町の至る場所に根を張るとされる。
首領の森鷗外をトップとし、幹部・構成員・専属情報員などで構成されている。幹部はそれぞれ幹部派閥を持っているが、専属情報員はどの派閥にも所属していない上に、織田作のように最下級構成員だが幹部派閥に属していない者もいる(ただし、そのような者に回ってくる仕事は、愚にもつかない無賃仕事ばかりである)。構成員の多くは隠密主義であるが、稀に梶井のように名の知れたものもいる。
三つの掟があり、首領の命令には絶対に従うこと。組織を裏切らないこと。受けた攻撃は必ずそれ以上にして返すこと。この順番はそのまま重要度の順番でもある。
- 内務省異能特務課
国内の異能者を統括し管理する非公然組織。長官は種田山頭火。
フィッツジェラルド曰く「表向きはないことになっている秘密組織」のため特務課単体での買収は不可能。しかしその上位機関たる内務省そのものを買うことによって手中に収めることができる。
その仕事は主に、国内の異能者の統括と異能犯罪の取り締まり。しかしながら、後者については少数精鋭の組織であり能力者組織と衝突すると特務課にも被害が出るため、監視するだけに留めている。そのため犬猿の仲である司法省の司法機関局の一部からは《ウォッチャー》と揶揄されている。しかし、メルヴィルやドストエフスキーの逮捕など既に崩壊した組織や、綾辻の処分など相手が単独である場合は特務課自身が動くことができる。
- 猟犬
国内にある軍警最強の特殊部隊。隊長は福地桜痴。
国内の全部隊から最高の人材を集め結成された五人組。正式名称は「特殊制圧作戦群・甲分隊」。他の軍警職員の中では、伝説の一つとなっている。日本国内における異能者犯罪、特に、凶悪な異能犯罪者を捕らえる事に特出した部隊。
その仕事は主に、法では裁けない異能力犯罪を犯した異能犯罪者を暗殺または、捕らえること。猟犬一人一人が、異能力を所持しており、それぞれが並外れた体力・能力を持っている。人倫に悖りし、凶悪犯を捕まえる。任務に失敗すれば、「懲罰」が科せられるが、結成以降、一度も失敗したことがない。全身に異能技師による生体手術が施され、常人の数十倍以上の超身体能力を持っている。ただし、人外の手術故、一月毎の維持手術を一度でも怠れば全身が腐って死ぬ。
- 組合
北米の能力者集団。「三文小説の悪玉」と評されるほどの圧倒的過ぎる勢力であるがゆえにかえって存在自身を疑われ、都市伝説の類とも言われている組織。団長はフランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド → ジョン・スタインベック。
団長をトップとし、職人や従弟などと呼ばれる構成員で構成されている。団員全員が政財界や軍の要職を努めている。
外交筋から圧力を掛けることで構成員に外交官同様の権限を与え、法執行機関である警察はおろか異能特務課ですら手出しができない。
トウェイン曰く「良くも悪くもフィッツジェラルドの牽引力だけで持ってた組織」だったため、フィッツジェラルドが生死不明になった際は混乱状態に陥り、末端では略奪まで発生。そのうえ混乱に乗したドストエフスキーによって資金の4割を簒奪されてしまい壊滅状態に陥る。
- 天人五衰
首領は「神威」こと福地桜痴。他に道化師ゴーゴリと魔人ドストエフスキー、天空カジノ総支配人シグマ<本名不詳>、ブラム・ストーカーの五人で構成される。その最終目的は不明だが、その過程の目標として国家の消滅を掲げている。
「本」の1頁を所有しており、最終目標である国家の消滅のために計画を4段階に分け、まず「共喰い」で探偵社に梓弓章を与える事で政府に近づけ、第2段階で「表頁」を使って探偵社を嵌め、第3段階でテロを起こし、最後は「裏頁」で計画を実現させようとしている。第3段階は密造した硬貨爆弾を天空カジノを介して世界中に流通させ無差別テロを起こすというもので、貨幣によって人を殺すことで国家信用の根幹を崩し人類史上最悪の経済恐慌を引き起こし、それにより神威が世界の軍隊の指揮官という地位(人類軍)を得て、〈大指令〉で世界の軍隊を操ること。この途中でブラム・ストーカーと福地の異能で国家の半分を支配する必要がある。
- その他の用語
- ヨコハマ
本作の舞台となる架空の都市。「横浜」とも表記される。
モダンなビル群とノスタルジックな建物の混在する港湾都市だが、先の大戦終結より連合軍系列の各国軍閥が流入し、治外法権を振りかざして自治区を築き上げたため、戦時中とは比較にならないほど無法地帯となった。
そのため、この町の殺し屋は他の都市とは危険度の桁が違うと言われている。様々な闇組織や海外非合法資本が存在し、中でもポートマフィアが町の政治・経済のあらゆる場所に根を張るとされる。それゆえに、「魔都」と揶揄されることも多い。
町のどこかに「本」が封印されており、それを狙って「組合」などの海外の能力者組織が侵攻を始めている。
- 異能開業許可証
異能特務課が発行する許可証。能力者集団が異能を扱う仕事を合法的に行う場合に必要となる。現在所持しているのは、武装探偵社とポートマフィアのみ。
- 「本」
ヨコハマのどこかに封印されているという、現実を改変して書いたことが真実となる白紙の文学書。探すには敦が必要となる。ただ、書いた内容が「物語的な因果整合性」を保っていなければならないという制約があり、それ故に文章量が長くなる遠大な陰謀は簡単には実現させられない。
フィッツジェラルドは娘の死を無かったことにするため、ドストエフスキーは異能力のない世界を創るためにこれを探している。また、「天人五衰」はその1頁を所有しており、国家の消滅という目的のために使用している。
- 大指令
時計塔の従騎士が管理していると思われる、対戦が生んだ3大厄災兵器の1つ。見た目は無線機と似ているが、表面に三つ目や人間の口のようなものがある。司令官が使い部下が思い通りに動く精神支配の異能兵器だが、軍事クーデターに使われる可能性に気づいた開発国が封印、作った異能技師も自殺に見せかけて殺された。福地桜痴の手に渡ると人類軍に適用されることに気づいた探偵社は乱歩の指示の下《大指令》受け渡し阻止及びブラム・ストーカー殺害作戦の実行を試みる。
- 龍頭抗争
6年前に起きた黒社会での抗争事件。ある異能者の死で所有者不明となった裏金五千億円を巡り、ポートマフィアを含む関東一円の組織が血で血を洗う大規模抗争を繰り広げた。太宰、織田作、安吾が出会い、織田作が養っていた子供たちが孤児になった事件でもある。
劇場アニメでは澁澤龍彦が事件の首謀者であり、88日間でヨコハマの裏社会史上最多の死傷者を生んだとされる。